2020中学受験の記録<首都圏男子>

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国語力を高めるには 3 ~思考力とは生きる力

思考力国語力を高める

思考力の定義


思考力といっても、広い意味から狭い意味まで、また哲学的な解釈から実務的な解釈まで様々なとらえ方がありますが、例えば心理学の世界では、「観察や記憶によって頭の中に蓄えられた内容をいろいろ関係づけ、新しい関係を作り出す働き」と定義されているそうです。

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これまで、国語力すなわち言葉を操る力を、「理解力」(第1回)「表現力」(第2回)の観点から考察してきました。これらがいわゆる直接・間接のコミュニケーションスキルだとすると、「思考力」は言葉を操って今あるものから何かしら新しいものを作りだすスキルといった感じでしょうか。無から生み出すというよりは、既に頭の中にある内容をさまざまに関係づけする力、と考えるとしっくりきますので、こちらの定義で考えを進めていきます。

さて、この「考える」スキルですが、本来は国語に限らないのでしょうけれども、言葉・概念を使って考えるという意味で前の二つのスキルの上に成り立つものだと思います。従って、一般的には優れた思考力を持つ人で理解力や表現力に乏しい人はあまりいないかと思います。(言葉を介さない概念で思考する天才数学者、みたいな例もあるのかもしれませんが、ここでは深入りしません) ただ、逆に理解力と表現力はあっても思考力はない、という残念な人は往々にして見かけます。

息子には、是非、考えるスキルを持った大人になってほしいと思うわけですが、さて、思考力を鍛えるには、どのような働きかけが有効なのでしょうか。

学習指導要領による「思考力」を育む言語活動


思考力を延ばすための言語活動については、文部科学省が学習指導要領において、生きる力を身に着けるための言語活動への留意点として、次のようにまとめています。日本の子どもたちの思考力不足への懸念が綴られています。

平成21年に実施されたPISA調査の結果においては,読解力,科学的リテラシーは上位グループにあること,数学的リテラシーはOECD平均より高得点グループに位置していることが示された。・・・(中略)・・・読解力については,必要な情報を見付け出し取り出すこと(「情報へのアクセス・取り出し」)は得意であるものの,情報相互の関係性を理解して解釈したり,自らの知識や経験と結び付けたりすること(「統合・解釈」「熟考・評価」)が苦手であることが指摘された。
  -現行学習指導要領・生きる力(文部科学省)



こうした問題意識のもとに、平成20年の答申の中で、より具体的に学校教育において取り組むべき学習活動の例を列挙しています。

(1)体験から感じ取ったことを表現する
 (例)・日常生活や体験的な学習活動の中で感じ取ったことを言葉や歌,絵,身体などを用いて表現する
(2)事実を正確に理解し伝達する
 (例)・身近な動植物の観察や地域の公共施設等の見学の結果を記述・報告する
(3)概念・法則・意図などを解釈し,説明したり活用したりする
 (例)・需要,供給などの概念で価格の変動をとらえて生産活動や消費活動に生かす
    ・衣食住や健康・安全に関する知識を活用して自分の生活を管理する
(4)情報を分析・評価し,論述する
 (例)・学習や生活上の課題について,事柄を比較する,分類する,関連付けるなど考えるための技法を活用し,課題を整理する
    ・文章や資料を読んだ上で,自分の知識や経験に照らし合わせて,自分なりの考えをまとめてA4・1枚(1000字程度)といった所与の条件の中で表現する
    ・自然事象や社会的事象に関する様々な情報や意見をグラフや図表などから読み取ったり,これらを用いて分かりやすく表現したりする
    ・自国や他国の歴史・文化・社会などについて調べ,分析したことを論述する
(5)課題について,構想を立て実践し,評価・改善する
 (例)・理科の調査研究において,仮説を立てて,観察・実験を行い,その結果を整理し,考察し,まとめ,表現したり改善したりする
    ・芸術表現やものづくり等において,構想を練り,創作活動を行い,その結果を評価し,工夫・改善する
(6)互いの考えを伝え合い,自らの考えや集団の考えを発展させる
 (例)・予想や仮説の検証方法を考察する場面で,予想や仮説と検証方法を討論しながら考えを深め合う
    ・将来の予測に関する問題などにおいて,問答やディベートの形式を用いて議論を深め,より高次の解決策に至る経験をさせる
  -現行学習指導要領・生きる力(文部科学省)



家庭ではどんな働きかけができるだろうか


国語力を高めるというテーマの一環として、最初に理解力・表現力・思考力と定義したものの、思考力という言葉の広がりに少々腰が退けてしまい、筆が遠のいておりました。ところが、いろいろと調べ始めてみたら、意外にも思考力は究極の国語力(他の教科の基本という意味でも)であるというのは、多くの方の意見が一致しているところのようでした。

また、それを高めるための行動指針が文部省によって、かなり具体的に示されていることも分かりました。しかしながら、これを、教員が40人の小学生相手に実践するのは、なかなか難しいことであろうと思います。特に低学年では、こういう情報活用能力以前に知識的な部分での学習量も必要でしょうから。

と、ここまで調べたことをまとめただけでは、「思考」していないと言われてしまいそうなので(笑)、続いて、家庭で心がけたいことなどについて、私なりに考えてみました。

例に挙げられているような言語活動って、まさに調べ学習とディベート・ディスカッションにあたるのですよね。調べ学習についていうと、夏休みの自由研究などは、出来る限り親もサポートしていますが、いかんせん場数が少な過ぎる気がします。本当は、1学期に1テーマくらいずつ日々の学習と並行して進めるのがいいと思うのですが、時間的に難しいですよね。(中学受験がなかったら、是非取り組みたいところ)

理科や社会にかかわる体験活動については、我が家ではかなり重視しているつもりです。実際には、親自身も結構楽しんじゃっているので、負担感はあまりありませんが。ただし、残念ながらそれを何かにまとめてみたりという活動には結び付けられていません。例えば、イベントのあったときだけでも、日記を書かせることで、考える端緒になるかもしれません。

そして、具体的なアクションではないのですが、そもそも「考える」クセのようなものは、家庭教育の中で育めるような気がします。大人になってみると、一緒に仕事をしている人の中に時々、「考えない」人っているのですよね。例えば、依頼した内容で行き詰った場合に、多少なりとも試行錯誤してみたり、可能な範囲で調べてみたりした上で質問することができる人や自分なりの考えをまとめたうえで確認を求めてくるような人と、そうでない人っていませんか? 

質問することがいけないのではありません。質問できることってとても大事です。でも、一から十まで尋ねるのではなくて、既知の事実やこれまでの(間接的なことも含む)経験をふまえて、建設的な質問ができることって大事なスキルだと思います。実際、「いい質問するなぁ」って、社交辞令でなくて言うときって、最高の褒め言葉ですよね。

そんなことを考えると、ペーパー上の問題に取り組んでいるときでも、あるいは日常生活の中でも、子どもが質問をしてきたときに、それにどう答えるかが親の力の見せ所のような気がします。すぐ答えを教えてしまうのではなくて、あるときは、単に子どもが既に分かっていることをうまく整理する手伝いをすることで、自分で答えにたどりつけるようにする。また、あるときは、何か新しい一部の情報をヒントとして与えてあげて、それと既に子どもが持っている知識や経験とを組み合わせて考えることを促す、などすることで、答えは与えられるものではなくて自分で(考えて)たどりつくもの、という意識が自然に身に付くのではないでしょうか。

それから、「考える」親の姿も大事ですよね。知的好奇心というのは、ただ新しいことを知りたいという意味だけでなく、何か新しい情報が入ったときに、それを単に理解という形でプロセスするのみならず、それを発展させて、新たな疑問を生み出す力のような気がします。そうして、またその疑問に対して調べたり考えたりする、が繰り返されていきます。

自分で言いながら、なんだか耳が痛くなってきてしまいました(笑) でも、これが「考える力」であり「学ぶ力」であり、そして「生きる力」につながるのだと思いますし、次代を生きる息子には是非とも身に着けてほしい力なのです。

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[ 2016/12/19 18:00 ] あれこれ考えたこと | TB(-) | CM(0)
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